お店の紹介、名前の由来、お店をはじめるきっかけを教えてください。
Swimsuit Departmentでは、ジャンルや地域も限定せずに独自の感性のもと、幅広い商品構成で事業展開をしています。
2009年にランドスケーププロダクツから独立をし、雑貨の輸入代理店などと共に、創業当初からヴィンテージ雑貨の販売を始めました。活動や仕入れなどの基準の根源には、やはりミッドセンチュリーのデザインなどが指針となっています。現在では東京(渋谷)、福岡(太宰府)、愛知(名古屋)の3店鋪にて、ヴィンテージ品などの販売をしています。
「Swimsuit Department」の由来は、独立前に始めたブログの屋号からで、アメリカの古い水着を集めていたことからきたものです。店舗名である「Bathhouse」もその水着にまつわるもので、西海岸に存在していた温水プール施設のことを指したものです。
どのようなヴィンテージアイテムを取り扱っていますか?
家具以外のミッドセンチュリーのアイテムが多く、主に扱っているのはアレキサンダー・ジラードやイームズのもの。
この他ジラードが影響を受けたという中南米のフォークアートなども豊富に扱っています。それらのアイテムが混在した、ジラードの世界観のような構成となっています。
影響を受けたデザイナー、思い入れのあるアイテムなどがあれば教えてください。
前問から続きますが、アレキサンダー・ジラードが最も影響を受けたデザイナーです。
ジラードが残したプロダクトはもちろんですが、彼が中南米のフォークアートから影響を受けたことから、その後の彼の仕事にはそれらのアイテムとの共存したものが多く見られるようになったのだと思います。
ジラード自らがディレクションをしたハーマン・ミラーのショップ「T&O」(Textiles & Objects)などもその一つです。
そして前に訪れた染色家の柚木沙弥郎さん宅でもメキシコのものなどを所有していたため、僕の「何から影響を受けて集めたのですか?」の問いに「アレキサンダー・ジラード」と答えてもらったのには驚いたのを覚えています。
ジラードのフォークアートのコレクションが所蔵されているサンタフェの「Museum of International Folk Art」は、僕の聖地でもあります。
お店の近くにお薦めのお店や場所があれば教えてください。
東京のお店がある場所は、比較的インテリアショップが多く点在するエリアです。
シボネやロイズアンティークがあったり、プレイマウンテンのある千駄ヶ谷方面も徒歩圏内です。
BATHHOUSEの入った建物1階にある喫茶店 J-Cook は他にはない雰囲気で、買い物の前後に立ち寄るのにとても良い場所です。
今回、Modernism Galleryに出品いただく逸品と、あなたにとってどこがモダンデザインの逸品なのか教えてください。
Alexander Girard / La Fonda Del Sol Match Striker, Cup, Creamer, Salt and Pepper Shaker
1960年代にニューヨークに存在したメキシコ料理店「ラ・フォンダ・デル・ソル」は、ジラードの代表的な仕事の1つです。内装から店舗で使用されていた食器、スタッフのユニフォームまで、トータルにデザインを手がけた唯一の仕事でもありました。
その中でも「ラ・フォンダ・デル・ソル」のアイコン的存在とも言えるマッチストライカーは、フランスのカフェで見るようなものとは違うジラードらしさが現れたアイテムの1つです。このストライカーを囲むように入れられた、ジラードによるフォントのロゴは必見です。
今後目指していること、展望などありましたら教えてください。
企画をしている立場でもあり、もう一度ミッドセンチュリーのデザインを国などの境を持たずに広めていくことです。そしてこの会を重ねていき、対面での販売の意味やお店の存在価値ということも、改めて伝えていきたいと思っています。
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-36-26 ヴィラ内川201
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