お店の紹介、名前の由来、お店をはじめるきっかけを教えてください。
主にヨーロッパの1950-1970年代の家具と照明を扱うビンテージショップです。
家具や照明は「部屋に馴染ませる」という考えがある一方で、「部屋で目立つ」ものがあって良いと思います。
店名は「輪郭」という意味で、お気に入りの家具や照明がお部屋で際立って欲しいという思いを込めました。
どのようなヴィンテージアイテムを取り扱っていますか?
1950年代から1970年代辺りの家具と照明を取り扱っています。
フランスを中心にヨーロッパのビンテージ製品が並びます(一部の照明は、現行復刻製品があります)。
家具は、分厚い木材やレザーなどが用いられた素材感があるものを選ぶようにしています。
照明は、工業的素材を使用しつつ彫刻的造形を持った製品を集めています。
影響を受けたデザイナーを教えてください。
特にフランスの女性建築家シャルロット・ペリアンがデザインする家具などのインテリアに影響を受けました。
師である巨匠コルビュジェの「住宅は住むための機械」の考えを踏襲しつつ彼女は更に、使う人が物に抱く感情や思いを見据えたデザインのように感じました。
工業製品でありながら、天板や座面には天然素材や伝統技法を用いて、人間的な温かさを備えさせた彼女のプロダクトに魅力を感じます。
お店の近くにお薦めのお店や場所があれば教えてください。
「parabola」
CONTOURの近所のレストランです。主にランチタイムで利用しています。
特におすすめなのが、ラザニアです。他には無いスープのようなラザニアで食べやすく美味しいです。
優しい双子のご兄弟が営まれています。
〒151-0053 東京都渋谷区代々木1-14-5 和田ハイツ 105
instagram: @yoyogiparabola
今回、Modernism Galleryに出品いただく逸品について教えてください。
Jean-Raymond Picard / Glass Fiber Chair
ジャン・レイモン・ピカーは、残念ながら生没年不詳ですが1950年代のフランスでS.E.T.A社にさまざまなモダンデザインを提供し活躍したデザイナーです。
この逸品との出会い、そしてあなたにとってどこがモダンデザインの逸品なのか教えてください。
私はこの椅子を今から約10年前に海外オークションで知りました。
構造に一抹の不安を感じる一方で、ミニマムで華奢なフォルムに他には無い魅力を感じました。シェルの曲線と程良い柔らかさによって、すぽっと臀部がはまり、良い座り心地です。危うい印象の四方に広がる脚部は、重量が分散され、想像以上に安定感があります。
現代の製品は「エコ」や「安全」など品質に高いハードルを設けられていますが、ミッドセンチュリー期すなわちモダンデザイン期の製品は、新しいものを生み出すことにひたむきな時代に作られたと捉えています。その中でも実験的かつ挑戦的なピカーの椅子はその時代の逸品と言えるでしょう。
今後目指していること、展望などありましたら教えてください。
当店の商品ラインナップは家具と照明が多いですが、今後はフランスのビンテージ陶器やリトグラフなどに幅を広げていきたいです。
特にフランスのビンテージ陶器は、ヨーロッパ圏では確立された知名度・価値があっても、日本では無名な作家が多いです。
私はフランス南部のヴァロリス地方に見られる大らかな陶器作品を好みますので、そのような作風の作家を限定して当店でエキシビションを催してみたいです。
〒151-0053 東京都渋谷区代々木1-23-7 第三瑞穂ビル112
tel 03-6384-5833