お店の紹介、名前の由来、お店をはじめたきっかけを教えてください。
2000年頃から世界各国のアンティーク家具の輸入販売を行ってきました。買い付けでヨーロッパを中心に世界中を回る中で日本ではあまり有名でない建築家の家具などに触れ、秀逸なデザインや感性を日本でも提案できればという思いで新しいギャラリーとしてオープンしました。
どのようなヴィンテージアイテムを取り扱っていますか?
主にイタリアを中心とした世界各地のデザイナーズヴィンテージ家具をコレクションしています。日本で主流のイギリスやフランス、アメリカの家具にはない歴史的文脈を背景にした独自のデザインと、そこに至る思考を内包したアイテムはデザイン性に留まらず空間を引き締め、またプロダクトとして秀逸なアイテムが多くあります。
影響を受けたデザイナーや思い入れのあるアイテムを教えてください。
ルーマニア生まれのフランス人女性デザイナーMaria Pergay。
スチールという素材が持つ、重く冷たい印象を曲線で柔和なイメージに昇華したデザインは秀逸。日本での知名度はあまりありませんが海外のハイメゾンなどの内装を手掛け、海外のオークションではかなりの高額で落札されるアイテムもあります。
お店の近くにおすすめのお店や場所があれば教えてください。
当ギャラリーを併設している旧館林市庁舎が建築家・菊竹清訓のモダニズム建築として残していくべき建築と考えているため建築が好きな方は一度訪れてみても良いかもしれません。また、近隣には元倉庫を改装してカフェや物販の店舗のある 131soco や桜の名所などがあります。
現在愛用しているモダニズムアイテムと、それに対する想いを教えてください。
GAE AULENTI のガラスのスタンドライト
スタンド部分とシェードの全てがガラスで制作されている緊張感のあるデザイン。全体の緊張感を和らげるシェードの曲線と直線のバランスが非常に美しいです。現行品でも販売されている秀逸なデザインですが、現行品は土台とスタンドの接合点に金属が使用され、分解できる仕様です。ヴィンテージは土台一体型。
現代ではともすれば企画の段階で制作が難航しそうな点にもヴィンテージの面白さを感じます。
イタリアの建築家やデザイナーは当時、世界の主流であったミッドセンチュリーに疑問を抱き、独自の感性でデザインされたアイテムが多い印象です。個としての存在感だけでなく、空間に在る事によって場を引き締める大局的な視点でデザインされたプロダクトは、世代や時代を超越し現代の空間にもマッチします。
今後目指していること、展望などありましたら教えてください。
国内に残されている貴重な建築の保護を目的とした活動です。
イタリアを中心としたヨーロッパの貴重なデザイナーズヴィンテージを中心にセレクト。著名な建築家の Gio Ponti がデザインしたアイテムや、ハイブランドの什器を制作していた Maria Pergay の世界でも珍しいミュージアムレベルのアイテムまで取り扱う。
〒374-0029 群馬県館林市仲町14-1
Tatebayashi Civic Center 1F
tel 03-6807-0554